Classical Western - Central Anatolia Tour map

1日目:アタチュルク国際空港に朝到着。税関検査後、国際線到着ロビーにてお出迎え。マルマラ海沿いを走りながらイスタンブール旧市街へご案内。途中でコンスタンチヌス帝によって建てられた古代城壁跡に立ち寄ります。ローマ帝国と東ローマ帝国時代に競馬が行われていた、コンスタンティノープル競馬場を訪れ、テオドシウスのオベリスク、蛇の柱、ヴィルヘルム2世のドイツ式噴水などをご案内します。
その後ブルーモスクへ移動し、ターコイズや青のイズニックタイルで飾られたオスマン建築の至宝をご覧頂きます。次は6世紀に市のメインモスクとして建てられたビザンチン建築の最高傑作、アヤソフィアへご案内します。次は通称地下宮殿として知られるイェレバタン地下貯水池にご案内します。こちらは柱数336を誇る、古代ローマ最大の貯水池でした。
次はトプカプ宮殿へご案内。トプカプ宮殿は15~19世紀にかけてオスマントルコのスルタンたちの居住宮殿でした。こちらでは宝石、クリスタル、銀、陶磁器、スルタンの衣装、そしてスルタンの妃たちが暮らした412部屋のハーレムがご覧になれます。その後はグランドバザールでお買い物をお楽しみ頂いたあとイスタンブール市内のホテルにお連れします。

2日目:イスタンブール→ダーダネルス→チャナッカレ
今日はガリポリに向けて車を走らせます。イスタンブールを出る途中、金角湾エリアに立ち寄り、エユップ・スルタン・モスクとピエール・ロティのチャイハーネを訪れます。ピエール・ロティのチャイハーネとは、20世紀のフランス人文筆家ピエール・ロティがたびたび訪れ執筆を行った有名な喫茶店です。その後はビザンチン芸術の傑作と名高いカーリエ博物館に訪れます。その350キロの道のりをガリポリに向けて出発します。
ガリポリでは戦場跡、アンザック湾、ローンパイン墓地、戦略的に重要な役割を果たしたチュナックベアの丘などを見学。その後ダーダネルス海峡をフェリーで渡り、半時間の船旅の後はトルコのアジアサイドに上陸します。チャナッカレを見学した後は、歴史的建築を使ったホテルに宿泊します。(今日の移動は全375キロ)

3日目:トロイア遺跡にてトロイの木馬を見学。ここは西洋文学の父と呼ばれるホメロスの作品によって世界的に有名な遺跡です。次は羊皮紙が生まれた町、ペルガモンに移動。古代ペルガモンのアクロポリスを訪れます。ここではパノラマの景色を見ながら、宮殿、膨大なパピルスが所蔵されていた大図書館跡などを見学。その後トラヤヌス神殿、ゼウス神殿、アテナ神殿、大劇場跡を見学。ヘレニック時代に世界七不思議として数えられていたゼウス神殿も見ます。ベルクソイホテルにて1泊。(今日の移動280キロ)

4日目:エフェスからプリエネへ
プリエネではイオニア時代に都市計画の父ヒッポダモスが建てた、素晴らしい町並みを見学します。(公会堂、寺院、市場跡、そして6500人収容の、現在最も保存状態が良いことで知られる古代劇場など)その後エフェスへ移動し古代遺跡と博物館見学。夜はスルタンヒサールへ移動し、美しいスイミングプールがあるニーサホテルに1泊。(今日の移動全409キロ)

5日目:スルタンヒサール→アフロディシアス→パムッカレ→ヤルバック
朝、アフロディシアスへ移動。ここは立派なモニュメントや美しい石像で有名な街です。アフロディシアスは、ゾイラスというカエサルの奴隷が、カエサルにより自由と特権を与えられたことから故郷に繁栄をもたらし、愛の女神アフロディーテに捧げるという意味で「アフロディシアス」と名づけた街です。
浴場には今でもフレスコ画が残っており、劇場の前にある雨水排水施設なども興味深い場所です。劇場の後ろには発掘中の土手があり、ここにはハドリアヌスの浴場や音楽ホール跡などが見つかっています。またどの角にもエロスの像が建っています。この街は遠くから人々が愛し合うためにやってきた街で、いかなるヌードも許されていました。女性は美しいドレスを着て、黄色のブーツを履き、透明な衣装すら着ていたということです。

Aphrodisias stadium

Aphrodisias stadium

しかしこれらは全て、キリスト教の到来と共に終焉を迎えました。そのキリスト教の司祭が住んだ住居跡も見学します。また、キリスト教徒たちはこの町のアフロダイテのイメージを消すために、町の名前を「十字架の町」を意味するスタヴロポリスに変えました。アフロダイテ寺院の建立は紀元前1世紀まで遡りますが、今では石柱が少し残るのみです。5世紀にはキリスト教の教会に建て替えられました。また劇場は最も保存状態が良い古代劇場として有名です。劇場は紀元後1世紀に建てられ、3万人収容可能でした。
アフロダイテ寺院の中庭には考古学者ケナン・エリム教授の墓があります。彼はここで死ぬまで発掘を続けた学者でした。アフロダイテ寺院の中庭に続く正門は、彼が細心の注意を払って修復したもので、エリム教授はこの中庭の白い大理石の墓の下に眠っています。博物館の中には古代の発掘物がとても良い状態で残っているのがご覧になれます。

Aphrodisias Museum

Aphrodisias Museum

この町の起源は3千年前まで遡り、その頃はニノエという町でした。ニノエは東洋の女神で、星の女神と近い間柄でした。この女神とアフロダイテにはかなり多くの共通点があります。アフロディシアスには彫刻家の学校があり、彼らは想像力から様々な作品を生み出しました。ここでは超絶技巧ともいえるその手で作り出した幾つかの作品や、理想の美を体現したといわれるアフロダイテの裸像をご覧になれます。アフロダイテは完全な肉体を持った女神として、何も隠すものがないという理由で裸によって表現されています。博物館では他にも青い大理石でできた走っている馬の像などがご覧になれます。ここではあらゆるギリシャ神話のストーリーが大理石によって表現されています。
次は温泉水が棚田から流れる美しい光景が広がるパムッカレへとご案内します。遠くには古代ヒエラポリス遺跡もご覧いただけます。その後はトルコ第4の湖エイルディル湖近くのヤルバック村へ行き、スィディアホテルに泊まります。(今日の移動全412キロ)

6日目:ヤルバック→コンヤ→カッパドキア
この日は朝からスィディアのアンティオキ遺跡を見学した後コンヤへ向かいます。ここはヤルバックから155キロ離れており、セルジュークトルコ時代には首都が置かれておりました。ここでは詩人であり哲学者でもあったメブラーナが設立した旋舞教団の寺院を訪れます。ここの墓地にはメブラーナ本人も眠っています。またアナトリア地方に大きな影響を与えた旋舞教団が残した工芸品などを見学します。
次に13世紀にセルジュークたちによって建てられたカラタイ学校へ行き、その建築における見事なタイル細工をご紹介します。ここではその時代としては。驚くほど発展していた科学研究も行われていました。その後245キロ離れたカッパドキアへ移動。途中では何世紀にも渡り、キャラバン隊が行き交ったルートに建つ隊商宿をいくつか見学します。
夜は私が経営するカッパドキア・ウチヒサルの洞窟ホテルに宿泊。ウチヒサルはカッパドキアでも最も美しい村のひとつです。ホテルからはいくつかの渓谷が見渡せるほか、天気の良い日には3916メートルのエルジェス山を望むことができます。(今日の全移動415キロ)

7日目:カッパドキア:早朝気球飛行→地下都市→きのこ岩(妖精の煙突)→サリハンキャラバンホテルにてセルジューク時代の旋舞パフォーマンス。(名所は全てご案内しますのでご安心ください)
お子さんがいらっしゃる場合にはハイキングが良いかもしれませんし、インディアナジョーンズを気取った地下都市探検のツアーも喜ばれるかもしれません。日本人からは「きのこ岩」と呼ばれ親しまれている奇岩も見学します。カッパドキアはこのような奇岩と岩窟教会のフレスコ画が美しい地域です。また、ギョレメ屋外博物館ではこういった美しいフレスコ画がたくさん見学できます。

8日目:カッパドキア→ハットゥーシャ→アンカラ
朝はヒッタイト帝国の都として栄えた世界遺産ハットゥーシャへ向かいます。227キロ、約4時間の道のりです。ヒッタイトは古代世界の中でも最も歴史に包まれている民族です。彼らは紀元前2世紀頃この地へ来てから、何世紀かにわたってここに居住し続けました。ヤズルカヤ遺跡では屋外寺院跡を見学しながら、ヒッタイト人たちや彼らの神々についてご説明します。
その後ハットゥーシャ遺跡から数キロ離れたところにある、大寺院、獅子の門、スフィンクスの門、王の門、そして宮殿を訪れます。午後は近代トルコの首都であるアンカラへ向かいます。夜は市街地にあるブティックホテルに宿泊します。(今日の全移動は435キロ)

Neolithic shrine replica in Ankara Museum

Neolithic shrine replica in Ankara Museum

9日目:今日はアナトリア文明博物館を訪れ、博物館の年代別セクションごとに新石器時代、金石併用時代、前期青銅器時代、ヒッタイト時代、フリギア時代を見ていき、その説明をします。小アジアに存在した文明の歴史的概要を細かく説明しますので、ここはツアーの最後を締めくくるに相応しいところです。
博物館見学の後は、近代トルコの父アタチュルクの霊廟を訪れます。霊廟の地下には新しい博物館があり、ここではオスマン帝国の灰の上に築かれた近代トルコについて学ぶことが出来ます。その後は車で450キロの道のりをイスタンブールに向けて出発します。夜はボスポラス海峡沿いのフアットパシャホテルにて1泊。(今日の全移動は450キロ)

10日目:飛行機のスケジュールに合わせて空港まで送迎。時間がある場合はボスポラスクルーズに参加し、大陸のヨーロッパ側とアジア側を行ったり来たりしながらマルマラ海へ向けて進みます。アジア側に位置するベイレルベイ宮殿、もしくはヨーロッパ側に位置するドルマバフチェ宮殿のいずれかを見学します。いずれも19世紀後半に建てられた、比較的新しい建物です。以上でツアーは終了。また皆さんとトルコでお目にかかれることを楽しみにお待ちしております。